悪くない取引2010-04-28(Wed)
和名:ヒオドシチョウ
学名:Nymphalis xanthomelas 英名:Large Tortoisshell
東京都武蔵村山市岸/2010.04.25
Olympus E-3//ZuikoDigital ED50-200mmF2.8-3.5
昨年まともに撮れなかったツマキチョウを何とかモノにしようと、久しぶりに狭山丘陵の谷戸を訪れて見た。ところが、今年は天候不順の影響で蝶の発生が遅れているらしく、やたらとスジグロシロチョウが目立つくらいで、昨年の今頃に比べると悲しいくらい乏しい蝶相にがっかりである。
お目当てのツマキチョウも2~3個体程度舞ってはいたものの、昨年同様全く止まってくれないし、その上、モンシロやスジグロと違って直線的に飛ぶので、スピードが落ちたところを飛翔写真に捉えるのもままならず、結局成果が無いままに終わってしまった。妙に相性の悪い蝶と言うのは少なく無いが、どうやらツマキチョウは、私にとって「相性の悪い殿堂入り」した蝶のようである。
そんなこんなで凹んでいたところに、1頭の紅い蝶が目の前の花にやってきた。見ると越冬明けのタテハのようである。きっとアカタテハだな、それにしても花に来るとは珍しい、と思って目をこらすと、後翅に広がる筈の茶色が見えず、見慣れない種類であることに気が付いた。最初はエルタテハかなとも思ったのだが、こんな低地にエルタテハが居るはずがない。
これは、と思って近づいた時、迂闊にも枯れ枝を踏んで大きな音を立ててしまい、花から飛び立たれてしまった。そのまま飛んでいくのを目で追うと、幸いなことに近くの駐車場の柵に止まって、翅を開閉させながらテリトリーを主張し始めた。今度はカメラを構えながら、慎重に近づいていく。
ファインダーに捉えた蝶の姿を見て、私は思わず「おお」と声を上げてしまった。越冬個体らしく、多少ヤレた後翅を縁取る青い模様は、紛れも無くヒオドシチョウ。もちろん未見&未撮種である。
山の方に行けばそこそこ眼にする機会があるとは聞くものの、東京都のRDBでは絶滅危惧I類に分類される希少種、それもこんなに住宅地に接した場所で撮影できるとはラッキーである。
家に帰って、「日本産蝶類標準図鑑」をひもとくと、この蝶は越冬明けに稀に吸蜜することもあるが、花に寄ること自体稀とのこと(証拠写真はこちら)。ツマキチョウの撮影には失敗したけれど、それを補って余りある幸運に恵まれた。ツマキと引き換えのヒオドシチョウ、なかなか悪くない取引である。
スポンサーサイト
Comment
#酔之字さん
どこが違うのか、と問われると全然違わないような気がしてきました(苦笑)。夜の銀座のクラブなんて、ここ10年くらい行ってないですよ。
2010-04-29 02:01 | URL | 越渓 [ 編集]
コメントの投稿
トラックバック
この記事のTrackback-URL
http://psychegraphica.blog43.fc2.com/tb.php/270-00622745
銀座に飲みに行って、
お目当てのルミちゃんに会えなくて、
1階に戻るエレベーターを降りたところで、
珍しく銀座に出てきてた2丁目のテッちゃんに出合った、
しかもテッちゃんてば見慣れぬカレシを連れてるじゃないの、
みたいなもんでしょうか。
ちがいますかそうですか。(キハ流
2010-04-28 02:19 | URL | 酔之字 [ 編集]