もしかして交雑種?2011-01-21(Fri)
和名:モンキアゲハ♀ 特記事項:飼育個体/クロアゲハ沖縄・八重山産亜種との雑種?
学名:Papilio helenus nicconicolens 英名:Red Helen
東京都日野市程久保(多摩動物公園)/2011.01.03
Panasonic Lumix DMC-GF1//G.vario14-45mmF3.5-5.6ASPH.megaO.I.S
尾状突起が欠けているので少々見慣れない感じを受けないでもないが、白色紋から判断して、間違いなくモンキアゲハの♀と思われる。
この蝶、後翅裏の赤色弦月紋はたいそう賑やかで、白色紋との組み合わせ華やかに見えるのに対し、翅表は赤色弦月紋が控えめで、意外に地味だったりする。ところが、インセクタリウムで見たこの個体、後翅外縁部の赤色弦月紋が遠慮なくくっきりしていて、少々奇異な印象を受ける。
それでふと思い出したのが、この蝶について自然状態でのクロアゲハとの交雑が報告されていること。このインセクタリウム、黒系のアゲハで言えば、クロアゲハの沖縄・八重山産亜種が「最大与党」で過半数を占め、大きく差を明けられてナガサキアゲハが第二党、オキナワカラスアゲハやジャコウアゲハ、そしてこのモンキアゲハは数えるほどしか居ないと言う勢力分布になっている。クロアゲハの沖縄・八重山産亜種は赤色弦月紋が派手で知られる種であり、もしかするとこの勢力不均衡が、モンキアゲハとクロアゲハの温室内での「半自然交雑」を引き起こしたのではないだろうか。
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