和名:ウラゴマダラシジミ
学名:Artopoetes pryeri 英名:Blue Hairstreak
群馬県吾妻郡長野原町/2011.07.18
Olympus E-5//ZuikoDigital ED50-200mmF2.8-3.5
シジミの中で最もイケメンはどれかと問われたら、真っ先に挙げたいと思っているのがこの蝶。特に半開翅状態の姿は、くっきりとした黒い縁取りに囲まれたメタリックブルーの翅表と、灰白色の翅裏を引き締める2列の黒点のきりりとしたコントラストが、実に格好良い。東京近郊にも生息しているて、郊外の公園等でひょっこり出くわすこともあるが、食草のイボタノキに依存するため、どこにでも居ると言うわけではない。
この日であった個体は、ちょうど昼飯時だったらしく、路傍のオカトラノオの花で盛んに吸蜜していた。開翅してあの格好良い翅表を拝ませてもらえないものかと期待したが、気温の高さとこの個体の見せた並外れた意地汚さのせいで、全くその機会が得られなかった。どれくらい意地汚いかと言うと、最初に吸蜜しているのを撮って、十分ほど他の蝶の探索し、戻ってきたときにまだ吸蜜しつづけていたほど。それだけではなく、幾ら近寄っても、終には翅を指先でつついても、全く逃げる素振りも見せなかった。
予めそうだと解っていれば、マクロレンズで接写したところだが、生憎今回の蝶撮りにはマクロを携行していなかった。痛恨のミスである。
和名:ウラゴマダラシジミ
学名:Artopoetes pryeri 英名:Blue Hairstreak
東京都小金井市東町/2010.06.6
Olympus E-3//ZuikoDigital ED50-200mmF2.8-3.5
隠れてばかりのウラナミアカシジミに痺れを切らして、別のポイントに河岸を変えたら、なんと東京では初めて目にするウラゴマダラシジミが目に入った。ところがこいつもウラナミアカに輪をかけて意地悪で、人の目につかない葉っぱの上から全然降りようともしない。
ちゃんと全身が見えないように隠れてくれるのなら諦めもつくのだが、なまじちらちらと半開翅しているのが葉っぱの向こうに見えるだけに、実に腹立たしい。どうもこのポイントのシジミは「わざとやってる」ように思えてならない。
和名:ウラゴマダラシジミ♂
学名:Artopoetes pryeri 英名:Blue Hairstreak
群馬県吾妻郡嬬恋村某所/2009.7.18
Olympus E-3//ZuikoDigital ED50-200mmF2.8-3.5
東京近郊では6月に終わってしまうゼフィルスの季節も、浅間高原では7月いっぱい、一部は8月まで続く。今年、東京周辺でミドリ・アカ・ミズイロオナガの3種類(4種類目の予定だったオオミドリは狭山丘陵で撮り逃している)しか撮れなかった私としては、実は今回の遠征に内心期するものがないではなかった。しかし、実質2日半という短期間の滞在で、それもミヤマモンキ中心のスケジュールを組んでいたこともあって、結論から言えばゼフィルスを追いかけている余裕は無かった。
そんな中、唯一私の眼の前に飛び出してきてくれたゼフィルスが、このウラゴマダラシジミ。田舎太郎さんと蝶探索をしている最中に姿を見せたものだが、キタキチョウとさほど変わらぬその大きさには少なからず驚いた。残念なことに左翅に一部欠損が見られるボロで、期待していた開翅シーンも見せてはくれなかったが、私にとってはそれでも立派な「延長戦」の成果である。
ちなみに、田舎太郎さんとご一緒させていただいた時に、撮影はならなかったが梢高く卍飛翔をするゼフを目撃した。来年の「延長戦」では、今回お預けになったミヤマシロチョウと、ゼフへの再挑戦を課題にしたいと考えている。
※生息ポイントについては、ご紹介いただいた場所と言うこともあり、お問い合わせには応じかねますので予めご了承下さい。