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過失犯の共同正犯2009-05-30(Sat)


和名:ツマグロヒョウモン♂
学名:Argyreus hyperbius 英名:Indian Fritillary
東京都杉並区成田西/2009.05.23
Olympus E-3//ZuikoDigital ED12-60mmF2.8-4SWD

2005年の「東京大侵攻」以来、どっかりと東京の最普通種の地位に腰を据えてしまったツマグロヒョウモン。今年は冬が暖かかったせいか、昨年の同時期よりもやや勢力が強いようで、地元でも少なからぬ数を見かける。かつては関西でもあまり見かける機会が無かったこの蝶、温暖化の象徴のような扱いを受けることが多いが、実はそれだけがこの蝶の今日の隆盛の原因ではない。なぜなら、いくら温暖化が進行したとしても、そこに食草が無ければ、定着して累代発生することは望むべくもないからである(もっとも、食草転換などが起きればまた別の話である)。

スミレ科の植物を食草とするこの蝶の場合、公共緑地や家庭園芸に大量にパンジーが植えられていたことが、その生息域の急速な拡大に手を貸したと言われている。逆に言えば、仮に外来種であるパンジーが、手のかからない植栽としてこれほどまでに一般的になっていなければ、この蝶の旺盛な繁殖力を以てしても、これほどまでの勢力を成すことはなかったことになる。
敢えて意地悪なものの見方をすれば、既に温暖化による生態系への影響への認識が一般化されつつあった2005年以降において、引き続きバンジーの栽培を大規模に継続することは、既存の生態系に対して、一種の「過失犯の共同正犯」に似た働きをしてしまったと言うことになる。しかし、温暖化の影響が声高に語られるようになって久しい今日でさえ、結果として園芸が生態系の破壊に積極的に手を貸してしまった、或いは今後手を貸す可能性が極めて高いと言う懸念を指摘する声は、決して大きなものではない。

個人的には、この蝶について特に排除すべきものとは思っていないし(寧ろ蝶好きとしては歓迎の気持ちの方が強い)、市民の品の良い趣味としての園芸を制限するが如き「抜本策」も、却って現状の生態系に大きな影響を与えかねないと言う意味で、行うべきでは無いと考えている。しかし、全てを温暖化のせいと思い込んで、生態系の維持を声高に主張する傍ら、公共緑化や園芸趣味の名の下、外来植物を大々的に栽培し続けることには余りに無頓着でいると言うのも、いささか滑稽なことのように思われてならないのである。
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Comments(6) | Trackback(0) | ツマグロヒョウモン

梢の上の妖精 « home » 一瞬期待したのだが

Comment

こんばんは。

東北から関西に移った時、ツマグロヒョウモンの多さに驚きました。昨年、地元の昆虫関係の人に、昔(30年ぐらい前?)は、沖縄まで行って捕まえて喜んだものだ、と教えていただき二度驚きました。

とはいえ、蝶の分布拡大を地球温暖化と単純に結びつける話しを聞くたびに、
・北上ならともかく、東進は温暖化のせいなのか?
・分布拡大してる種のほとんどが、栽培植物に依存してるのはなぜ?
・全地球的温暖化より、局地的な温暖化の方が効いてるのでは?
などなど、疑問が湧き、納得できないことが多いですね。

2009-05-30 00:39 | URL | むしみず [ 編集]

ある面を強調して、ある面を考えない、っていうことはよくあります。
大型ヒョウモンチョウが、種によってはどんどん減少しているのに、ツマグロヒョウモンはどんどん生息地を拡大している、っていうのは、なぜなのか?よくいわれるのは温暖化、ですが、確かにそれだけではないと思います。多化性、っていうのも、種にとっては強みになるようです。
 

2009-05-30 09:07 | URL | べにしじみこむ [ 編集]

はじめまして

あまりにも素晴らしい蝶の写真が目について、失礼とは思いましたがむらんでリンクさせていただきました。これからも楽しみに見せていただきます。

2009-05-30 15:56 | URL | torimy [ 編集]

#むしみずさん
仰る通りだと思います。関西出身の私がツマグロヒョウモンに初めて出会ったのは、鹿児島に引っ越してからでしたから。1980年前後には、関西にも居なかったような記憶があります。

#べにしじみこむさん
多化性についてのご指摘、その通りだと思います。移動性が高まるだけではなく、1年間に発生する世代数が多いと、適応性も高くなりますからね。

#torimyさん
コメントいただき、ありがとうございます。普通種ばかりであまり珍しいのが無く、写真の腕もアレでお目汚しではありますが、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
こちらからもリンクさせていただきます。

2009-05-30 21:26 | URL | 越渓 [ 編集]

こんばんは。
私はまだ載せていないのですが、さすがきれいに撮られましたね!
あれからツマグロの姿は一度も見ませんです。
代わりにモンキチョウやキマダラセセリが来ていました。

2009-06-04 18:33 | URL | J-ママ [ 編集]

#Jーママさん
私の場合、蝶にばかり目が奪われて、花のことをつい忘れてしまいます。改めて見ると、もうちょっと構図を工夫する余地がありましたね。
ツマグロの姿が消えたとの由、もしかすると第一化の個体が産卵後に寿命を迎えたのかもしれませんね。心配しなくても、もうじき第二化がわんさか出てくるような予感がします(笑)。

2009-06-04 23:54 | URL | 越渓 [ 編集]

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写真趣味の一部のはずが、いつのまにやら蝶撮りにハマった2児のパパ。
基本的にリンクフリーですが、寂しいので一応お知らせいただけると、管理人がとても喜びます。

なお、psyche(プシュケー)とは、ギリシャ語で「魂」「心」と同時に「蝶」の意味があります。

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