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始祖アゲハの末裔2009-06-21(Sun)


和名:ホソオチョウ♀
学名:Sericinus montela 英名:Sericin swallowtail
埼玉県某所/2009.6.14
Olympus E-3//ZuikoDigital ED50mmF2 Macro

この蝶を巡る複雑な思いは前エントリーでひとまず措くとして、上の画像は♂と同じところで撮った♀である。全体に白っぽい♂と比べると黒い部分が著しく広く、擦れたような風合いの淡いデザインは共通でありながら、見るものに♂とは対照的な黒っぽい印象を抱かせる。
このようなことを書くと、熱狂的なギフチョウファンの方に叱られそうだが、個人的にこの♀の紋様、ギフチョウに共通するテイストがあるように感じている。無論、これは故無きことではなく、ギフチョウとこの蝶は同じタイスアゲハ族の兄弟筋で、ウンナンシボリアゲハ(中国奥地に生息)、タイスアゲハ(ロシアに生息)、ギフチョウとこのホソオチョウの同族4種を並べると、形はそれぞれながら、部分部分に共通点が見出せて面白い。

このタイスアゲハ族は、現在ウスバアゲハ(ウスバシロチョウ)亜科の一員とされ、ウスバアゲハ族と共に「古代アゲハ」と呼ばれることがある。ところが、最近の分子系統学的手法によるmtDNA解析により、タイスアゲハ族はウスバアゲハ族との共通の祖先から分化したのではなく、全てのアゲハチョウ科の共通の祖先から最も初期に分化したグループの一つである可能性が指摘されている。仮にこれが正しいとすれば、このホソオチョウはギフチョウと並んで、ウスバシロチョウよりも更に古い系統に属し、始祖アゲハに最も近い血筋の蝶のひとつと言うことになる。
そう言えば、他の蝶に比べて胸部が貧弱なのに対し、不釣合いなほど腹部が長いホソオチョウの胴体の形は、どことなくトビケラのような原始的な昆虫と共通した印象がある。無論これは専門家ならぬ素人の所見に過ぎず、単なる印象論に過ぎない(実際のところ、日本には生息しないタテハチョウ科ドクチョウ亜科ホソチョウ類も似たような長い腹部を持っている)。しかし、ヒトがサルから分かれる遥か以前に太古の野山を舞っていた「始祖アゲハ」が、もしかするとホソオチョウに似た姿だったのではないかと想像するのは、少しばかり愉しいことではある。
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Comments(2) | Trackback(0) | ホソオチョウ

歴戦の勇士 « home » Rhopalocera non grata

Comment

こんばんは

ホソオチョウ、私は会ったことありませんが、十年以上昔、地元の宮城県南部でも発生していると聞いたことがあります。
地元の昆虫同好会で、そのホソオチョウを見た方が「夏のギフチョウ(宮城だからヒメギフかも)」と称したのに対し、他の方が「あんなの蛾だ」と反論してたのを、今回の記事を読ませていただいて思い出しました。

2009-06-21 20:42 | URL | むしみず [ 編集]

#むしみずさん
やはり嫌われ者なんですねえ(苦笑)。確かにどことなく陰気な姿ではあるのですが・・・。
この蝶、各地で発生するのですが、山梨の笛吹川流域・京都の木津川流域等のごく一部の例外を除いて、数年で姿を消してしまうと言います。どんな意図があって放蝶するのかは解りませんが、やっぱりこの蝶こそ被害者なのかも知れません。

2009-06-22 23:11 | URL | 越渓 [ 編集]

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