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皮肉な片思い2010-10-21(Thu)

和名:モンシロチョウ
学名:Artogeia rapae crucivora 英名:Small White or Small Cabbage White
東京都昭島市宮沢町/2010.10.11
Olympus E-3//ZuikoDigital ED50-200mmF2.8-3.5
恐らく日本の蝶の中で、最も研究が進んでいると思われるのがこのモンシロチョウ。アマチュア中心の蝶研究の中で、例外的にアカデミックなアプローチがなされてきたのは、ひとえにこの蝶が農作物に大きな被害を与える害虫だったと言う事情による。
ちなみに、3月から11月まで姿を見せるこの蝶は、年に6~7回発生を繰り返す。仮に、前年の秋に1つの番いから生まれた2個の卵から翌春に♂と♀1頭が誕生し、累代全ての個体が全く淘汰を受けなかったと仮定すると、その年の秋には26兆個の卵が残されることになると言う話を聞くと、確かに駆除対策の必要性が納得できる。
アブラナ科の農作物の生産拡大に伴って活動領域を拡げてきたモンシロチョウは、人類と共に繁栄を遂げた蝶でもある。彼らにとっては人間は意識せざるパートナーと言うわけだが、そのことで逆に人間から「敵」扱いされるとは、なんとも皮肉な片思いではある。
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