豊かさなりの苦労2008-08-30(Sat)

和名:シータテハ 特記事項:夏型
学名:Polygonia c-album hamigera 英名:Comma
群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢/2008.8.16
Olympus E-3//ZuikoDigital ED50-200mmF2.8-3.5
一説によると、浅間高原には約100種類強の蝶が生息するらしい。日本全土で土着種230種と言われ、またそのうち60〜70種類程度が南西諸島と北海道のみに生息することから、所謂旧本土には170〜180種程度が生息している計算になる。
浅間高原にはそのうち半分を超える蝶が生息していると推測されるのだが、僅か20km四方ほどの限られたエリアにこれだけの種が見られる理由は、比較的平坦な地形が多い割には、標高400m〜2,600mと高低差に富み、低山種と亜高山種の両方を擁しているからだと思われる。私にとってはこれこそが滞在の喜びではあるものの、一方でこれが悩みのタネになることもある。
と言うのも、別荘地が集中する標高1,000m〜1,300mのエリアは、低山種と亜高山種が混棲することが多いから。中でも亜高山種である写真のシータテハの夏型は、低山種であるキタテハの夏型と瓜二つなのである。
一応写真の個体については、前翅外縁の突起が小さいことと、前翅後部外側の黒斑無いに瑠璃色のポイントを持っていないことから、シータテハと同定したが、一方で後翅後部の突起がシータテハにしては小さいような気がして、正直言えばあまり自信が無いと言うのが正直なところ。
裏高尾に行けばこの手の蝶は「あ、キタテハだな」と遠目からでも判断できるのに、なまじ蝶相が豊かなだけになかなか悩ましい。豊かさなりの苦労と言うものもこの世には存在するものである。
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